お金をかけず夏涼しい家に
涼しい家のポイント①:窓の配置
窓というのは、家の中でも「一番熱が出入りする場所」なので、単純に窓をつければつけるほど、外の熱が家の中に入ってきてしまい、室内が暑くなってしまいます。
加えて、朝日や夕日(西日)といった直射日光が入ってくるとなると、もはや「窓にストーブをつけているような状態」です。
こんな状態だと、いくら断熱性能をあげたり、クーラーをガンガンにかけたりしても、家の中は暑いままです。
朝日・西日対策で「東西には窓をつけない」が重要!
そのため、まずは東西になるべく窓をつけないことが大切。どうしてもつけたいのであれば、極力小さめの窓にしておきましょう。
こうすることで、夏涼しい家にするだけでなく、窓の数も減って、コストを下げることも可能です。まさしく一石二鳥ですね!
涼しい家のポイント②:「外壁」と「屋根」の色
屋根・外壁には「黒系」を使わないように!
小学校の理科の授業で習った人も多いと思いますが、黒い折り紙に虫メガネで日光を集めると火がつきますよね。
「黒」というのは、それほど熱を集めやすい色なんです。そのため、なるべく「外壁」や「屋根」に黒系は採用しない方がいいでしょう。
これはお金をかけるというよりも、色を選択するだけなので、間取りなどの制限もなく、誰でも手軽にできると思うので是非やってみてください。
外壁・屋根はそれぞれ何色が良い?
もちろん、色については好みもあると思いますが、「夏でも涼しい家を作る」というのを前提に考えるのであれば、外壁は「白系」や「薄い色」を選ぶと良いですね。
屋根はガルバリウム鋼板であれば、白だとデザイン的にも微妙なので「シルバー系」がおすすめです。
涼しい家のポイント③:クーラーの正しい活用
実は、冷房は暖房よりも安い!
日本人には、「いつまで暑さを我慢できるか…自分との闘い!」なんて考える人も多いですが、これは熱中症リスクが上がるだけなのでエアコンはケチらないようにしましょう。
となると「光熱費が心配…」という人もいると思いますが、実は夏の冷房は暖房に比べて光熱費も安いんです。
というのも、外の気温がどんなに暑くても37~38度くらい。そこから室温を27度に下げるとしたら、冷房は10度下げるだけですよね。一方、暖房は外の気温が0度なのに室温を20度くらいまで上げるわけです。これを考えると、暖房の方が光熱費がかかってしまうのも納得ですよね。
壁・天井を冷やすためにも「つけっぱなし」が推奨
ちなみにエアコンに関して、「付けたり消したりするのと、付けっぱなしのどちらが良いのか」という疑問もあると思いますが、これに関しては「付けっぱなし」が推奨です。
もちろんその分電気代は上がってしまいますが、こまめに付けたり消したりをするよりも、つけっぱなしにしていた方が涼しく感じやすいんです。
涼しい家のポイント④:扇風機・サーキュレーター
サーキュレーターが「気流感」を作ってより涼しく!
先ほど、「体感温度は4つの要素が関係している」と説明が、扇風機・サーキュレータ―を使用することで、4つ目に当たる「気流感」を作ることができ、より涼しく感じやすくなります。
これは、「風が吹いたら涼しく感じる」というのと同じ原理ですね。
「サーキュレーター」と「扇風機」の違いって?
扇風機は、人間の身体に風を当てるためのものですが、サーキュレーターは「空気の流れを作るためのもの」です。
特にエアコンだと、どうしても吹き出す方向や風量に限界があるため、キッチンや和室、洗面所などの冷気が届かない場所は暑くなってしまいがち。そんな時に、サーキュレーターを使って、室内の空気をかき混ぜてあげると、室内温度にムラがない「涼しい家」を作ることができますよ。
もちろん扇風機でも良いのですが、「扇風機」と「サーキュレーター」では空気を送る量が違いますので、できればサーキュレーターを使った方が良いですね。